World of granshe.
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「好きなことは仕事にしちゃいけない」理由
タイトルどおりですが、
最近ようやく、「好きなことは仕事にしちゃいけない」理由が自分なりに分かりました。
Web制作を仕事にすると決める前から、
「好きなことは仕事にしちゃいけない」という言葉はよく知っていました。
それでも、「好きではないことを仕事にすることなんてできない」
と思ってこの道を選びました。
マークアップするのはすごく楽しいし、CSSを組むのも好き。
だけれども、「好きなことは仕事にしちゃいけない」という、
その本当の意味も理解できました。
仕事というものは、必ずお金が絡んでくる。
自分の技術の対価として、お金が返ってくる。そして、納期という時間の制限も出てくる。
つまり、自分の思うままに制作することはできないということ。
獣医を例にすると分かりやすいと思う。
獣医になれば、動物と触れ合い、動物の命を救うことができるけれど、
動物の死を目の前で看取ったり、場合によっては安楽死とか、殺さなければならないこともある。
だから、「動物好きの人が獣医になるって、本当はすごくつらいことなんじゃないか」って思ったとき、
ああ、「好きなことを仕事にするということはつらさも伴う」んだなということが理解できたのです。
HTMLやCSSに命はないけれど、
私にとってWebサイトは自分が生んだ子供に等しい存在です。
キレイにマークアップしてあげたいし、きちんと構造化したい。
(コードにとってそれは幸せかどうか分からないけれど)
でもそれは、納期や工程、報酬によって実現できないこともある。
自分や会社にとっての利害関係が絡んだとたんに、自分の好きなようにマークアップができなくなる。
納期内で商品を納めるために、納得のいかないマークアップをするときもあるだろう。
そのつらさに耐えられないから、
「好きなことは仕事にしちゃいけない」という言葉が出たんだと思う。
マークアップというのは、クライアントに理解されにくい部分であり、
自己満足でしかない場合も多いけれど、私はマークアップが好きです。
この仕事を選んだのも、自分の好きなマークアップに触れていられるからです。
「好きなことは仕事にしちゃいけない」とい言うのは、やっぱり逃げているだけだと思う。
仕事にすることで失われる「何か」は、自分の努力によって減らすことができると思うから。
汚いコードを書くのは本当につらいけれど、それは自分の能力のなさのせいでしかなくて。
自分の無力を棚に上げて、会社や環境のせいにすることはしたくない。
この気持ちを忘れずに、これからもマークアップしていけたらという戒めをこめて、
記事を書きました。
Copyright © 2008 A.Yu-ri all rights reserved.