忍者ブログ

World of granshe.

HTMLやCSS、JavaScriptに関する話題を中心に、Web制作について知ったこと、覚えておきたいことをメモしておく個人的スペースです。
[180] [179] [178] [177] [176] [175] [174] [173] [172

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「好きなことを仕事にしてはいけない」という意味

今月でWeb制作のおしごとを引退する私ですが、
その退職理由の15%くらいを占めるのが「好きなことは仕事にしてはいけない」という言葉の意味に気付いたからです。

なのでそれについて書いてみたいと思います。




高校生のとき、自宅にWindows98がやってきて、
私はWebという世界を知りました。

そこから、HTMLを学び始め、大学に入学してから、Webサイトを作る仕事があること、
そして、HTMLを書く人=マークアップエンジニアという職種があることを知り、デザインセンスが皆無のわたしはそこからマークアップエンジニアを目指すことになりました。


文章をどうマークアップするか、考えるのが好きでした。
CSSでできることが増えるたびに、嬉しくて、
HTMLを、CSSを書くことが楽しくて、これを仕事にできたらいいなと思っていました。

世の中には、仕事は仕事と割り切ってこなし、プライベートを楽しむ人と、
好きなことを仕事にする人の2パターンがありますが、
私は完全に後者でした。

「好きなことは仕事にしてはいけない」という言葉は知っていましたが、
好きじゃないことを仕事にするのは考えられなかった。
就職活動のときも、Web制作会社以外は受けなかったし、
受からなければアルバイトで入社すればいいと思っていました。


ただ、実際に働いてみると、仕事としてのWebと、自分の好きなWebには隔たりがありました。

私はHTMLが好きだったので、なるべくキレイなコードを書きたかったけれど、
運用しやすさ、多様なデザインに対応するため、
たくさんのクラスが出現し、たくさんのマージン調整クラスを書き、たくさんのspanやdivが生まれていきました。

理想のマークアップは何度も思い描いたけれど、
それを仕事で生かせる機会は、本当にごくわずかでした。
(もし、自分が受託ではなく、内製の制作会社にいたら、違ったのかもしれないですが。)


でも、目的があれば、それは仕方がないことだと割り切れました。
そのサイトを運用するのは、自分ではないから。
だから、なるべく努力はするけど、ある程度目をつぶらなければいけない部分はある。
そう思って仕事を続けていました。
実際、HTMLやCSSを書くのは好きだから、今まで仕事を続けてこられたのだと思います。


だけどしばらくして、お客さんから「サイトをリニューアルしたらPVが2倍になりました!!」というお話を聞くよりも、
自分が納得したマークアップができたWebサイトを作ったときのほうが、ずっと嬉しいことに気付きました。

もちろん、お客さんのことを全く考えていないわけじゃなかった。
自分なりに、GAだって解析したしアクセシビリティだってユーザビリティだって考えて仕事はしていた。
それでも、一番嬉しいのは、自分の納得のいくマークアップができたときでした。


そのときに、
自分は、作品としてのWebが好きなだけで、商品としてのWebに興味がないんだ、ということが、わかりました。

そしてそれが「好きなことを仕事にしてはいけない」という言葉の意味だったのか、と、
理解しました。


絵が好きだからといって、デザイナーに向いているわけではない。
デザイナーは、デザインによって問題を解決する仕事。
自分が好きなようにデザインしていても、それが問題解決にならなければ、意味がない。

それと同じで、私は自分のフロントエンドの技術でお客様の問題を解決したかったのではなく、
ただ単純に、HTMLが、CSSが好きだっただけ。
ただ書くのが楽しかっただけ。

私はただ、実践で素早くマークアップをするよりも、じっくり考えて、納得のいくマークアップを探したかった。
クラスなんていっぱいつけたくなかったし、spanもdivも何重に使いたくはなかった。
デザインなんかよりもマークアップを優先させたかった。
納期なんかよりも、自分が納得いくまでマークアップを模索したかったんだと。

でも、それで食べていけるほど、私には技術力と覚悟がなかった。
絵が好きだからといって、誰もが芸術家になって食べていけるわけではないように。


好きなことは仕事にしていい。
その考え方は間違っていないと、今でも思います。
私の人生においては、好きじゃないことを仕事にするのは、やはり考えられないことなので。

でも、「絵が好きだから、デザイナーになる」というような安易な考え方をしてその道を選ぶと、いずれ続かなくなります。

デザイナーになれるのは、自分の持っているデザイン技術を生かして、お客様の問題をどう解決するか考えられる人、自分の持っているデザイン技術で、誰かを喜ばせることが嬉しい、と考えられる人です。

「自分が好きな絵を描きたい」のと、「絵を描くことが好きだから、それを生かして仕事をしたい」の間には、言葉以上に大きな隔たりがある。

それを今さら体感したので、書いてみました。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
名前: ゆーり
職業: コーダー(模索中
趣味: Web制作
自己紹介: 某Web製作会社の入社5年目のマークアップエンジニア。専門はHTMLとCSSとMT(自称)。
カレンダー
05« 2017/06 »07
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]